鋼材に防錆加工を行う方法について
鋼材の防錆加工には、表面に別の金属を付着させて酸素や水分と反応するのを防ぐ方法と化学的な被膜を形成して酸素や水分と反応するのを防ぐ方法が知られています。
金属めっきとは、表面に別の金属を付着させる方法です。
亜鉛やクロムやニッケルなどがよく用いられます。
亜鉛は鉄よりも酸化しやすい性質があるため、表面に亜鉛が付着することで、鉄が酸化されるのを防ぎます。
耐食性が高く、屋外で使用される構造物などによく用いられます。
クロムは酸化されにくい性質があるため表面にクロムが付着することで鉄が酸化されるのを防ぎ、耐食性が高く美観性も高いため建築物や自動車などの外装によく使用されます。
ニッケルは耐食性や耐摩耗性に優れているため、機械部品や電気部品などによく用いられます。
化学処理とは、鋼材の表面に化学的な被膜を形成する方法です。
黒染めやリン酸処理やアルミニウム蒸着などがよく利用されます。
黒染めは、表面に酸化鉄の被膜を形成する方法です。
酸化鉄の被膜は、酸素や水分と反応しにくい性質があるため、効果を発揮します。
安価で比較的簡単に行うことができるため、広く用いられています。
リン酸の被膜は、酸素や水分と反応しにくい性質があるため効果を発揮します。
黒染めよりも耐食性が高く耐摩耗性にも優れています。
アルミニウムの被膜は、酸素や水分と反応しにくい性質があるため効果を発揮します。
アルミニウム蒸着は、耐食性が高く耐摩耗性にも優れています。